初めてオマケページで涙腺が緩んだ漫画「リィンカーネーションの花弁」を広めたくて仕方ない
先日、とある漫画を読んでいて人生で本編の後にくっついてるオマケページで涙腺が緩んでしまいました。フランダースの犬以上タイタニック以下くらいの緩み方です。
もっとこの漫画を広めたい、語り合いたい。
ブログがあるじゃないか。と言うことで書かずにいられなくなり今に至ります。
その漫画がこちら「リィンカーネーションの花弁」
名前を知らない人も多いかも知れません。
出版累計70万部とかなりの人気作ではあるのですがジャンプやマガジンと言ったいわゆる大手で連載しているわけではないので仕方ないのかも知れません。
あらすじ
首を切ることで前世の才能を現世に引き出せる“輪廻の枝”がひっそりと世界に散らばっている。輪廻の枝によって才能を引き出した者を誰かが“廻り者”と呼んだ。
宮本武蔵やアインシュタインと言った偉業を成し遂げた“偉人”やヒトラーやポル=ポトなど歴史に名を残す“罪人”と言った実在した過去の人物を前世として持つ者達がその才能を使って戦う「偉人系異能バトル漫画」
万能とも呼べる天才の兄を持ち、自分にも何かあるはずと才能に餓える東耶が前世から偉人の才能を引き出した“廻り者”の集団、“偉人の杜”と出会うことで物語は始まる。
ただの偉人のバトル漫画じゃない
他にも偉人系異能バトル漫画と呼ばれる漫画は存在する。
その中でもこの「リィンカーネーションの花弁」は明らかに周りと違う点がある。
それが偉人以外も出てくることである。
「満月の凶人」の異名を持ち、1900年代に計400人を殺害しその遺体を食べたと言われるアメリカ犯罪史に残る殺人鬼アルバート・フィッシュ。
ウクライナ生まれの連続殺人鬼、「赤い切り裂き魔」の異名を持つアンドレイ・チカチーロ。
こうした犯罪者も廻り者として登場してくる。
常軌を逸した「殺人の才能」の持ち主ということである。
偉人の才能を引き出した者の集団「偉人の杜」はこうした凶行を繰り返す“罪人格”の廻り者の排除を行い世界平和を目標に掲げている。
罪人が出てくる異能バトル漫画は他に見たことがない。
戦闘だけじゃない 実はとても切ない物語
前世は選べない。
これだけで察しのいい人は分かったかも知れないが罪人格の廻り者達も初めから罪人になりたかった訳じゃない、現世の自分を憂い純粋に才能を求めて首を切ったのだ。
引き出した前世はだんだんと現世の人格を侵食する。
本心では人を殺したいわけじゃないのに次第に大きくなる殺人衝動を抑えられなくなりいつしか殺人を楽しむようになってしまった。
人格の侵食は罪人だけに起きるのではない、偉人にも起きる。
何度も首を切った者は元の自分の名前を忘れていく。
この世界観、なんとも切なくないですか。。
才能を求めたが故に才能を求めたときの自分を失ってしまう。
才能を得たと言って良いのか別人になったと言ったら良いのか。
【若干のネタバレ】散りゆく罪人軍が切なすぎる
若干のネタバレになりますが話が進むと偉人の杜と秦末期の武将にして大罪人、項羽が率いる罪人軍が全面戦争を起こします。
偉人と犯罪者、才能の格がそもそも違います。
無策に個人で戦う罪人軍は数では圧倒的に勝っていたもののみるみるうちに死んでいく。
彼らは誰一人として無策に戦いを指揮した項羽を責めず、むしろ感謝して笑って死んでいく。
引き出した才能によって差別されることは間違っていると考える項羽は、殺人鬼の才能を引き出してしまったことを悔いる廻り者を集めて彼らの最期に華を添えてあげるため、最後に思う存分才能を使い偉人に殺されることを目的とした悲しすぎる戦争を仕掛けたのです。
敵が誰なのか分からなくなり、殺人鬼の死に涙が出そうになりました。
もうこの先殺人鬼に涙を流すことはないでしょう。
終わりに
まだまだ語れていませんがこれ以上しゃべるとネタバレもいいとこなので控えておきます。
この作品を読むと登場した偉人罪人について調べずにはいられなくなってしまいます。世界史の期末で5点を取るような僕が歴史上の人物について自分から調べている、それだけでこの漫画のすごさがわかるでしょうか。
僕が思わず泣いたオマケページが載っているのは7巻に載っています。
是非とも読んで泣いてください。